海外銀行口座保有者は認知症リスクに注意が必要?対策を紹介

弊社では様々な海外投資やお金にまつわるご相談をいただいておりますが、最近、相談が急増している相談内容は「自身が海外で保有している銀行口座を解約したい」です。

特に弊社では香港のHSBC口座について紹介しておりますので、HSBC口座の解約依頼を請け負うことがありますが、今回は実際にいただいたご相談内容をベース理由や認知症による問題点、対策方法に紹介いたします。

上記の表の通り、認知症が発症する確率は年齢を重ねるについて上昇傾向にあります。発症するかどうかは個人差がありますが、認知症になってしまうリスクは生涯を全うする中で誰にでも潜在しているリスクと言えるでしょう。

認知症リスクを背景に口座解約希望者が急増している理由

理由としましてはHSBC口座開設ブームは金融ビッグバンより海外投資が自由化した2000年前後となりますが、その頃に渡航された方の年齢層は50代がメインであった為、現在2023年時点でその年代の方々が70代となっており、認知症リスクが高まる年齢層となってきたからです。

弊社で口座解約を請け負ったお客様の実際の相談例

2003年に金融視察ツアーブームで口座開設と海外積立投資を始めたが、認知症になって相続時に親族に迷惑をかけたくないのでこのタイミングに海外資産の全てを日本に引き上げたい。
R.F様
75歳男性

→ご希望通りの手続きを進めることができて認知症により海外資産を失うリスクを回避することができました。
銀行口座以外にも海外積立投資の解約サポートも請け負いました。

父が認知症になり、HSBCに登録しているサインが分からなくなってしまいました。口座解約手続きを希望しておりますが私が代理でサインする形でサポートをお願いすることはできますでしょうか。
K.S様
45歳女性

→残念ながらサインは本人だけが認められているため、他の人が代わりに手続きを進めることはできません。

さらに、本人が手続きを進めたいかどうかの確認ができないため、弊社では作業を受け入れることができませんでした。

お客様によると、その後、自分で手続きを試みたものの、必要書類のサイン欄以外の場所にサインをしてしまったり、ひらがなでサインしてしまったり、何とか漢字でサインできたもののサインが一致しなかったりして手続きが未だに完了できずに困っているということです。

このような状況になると、相続時にはさらに複雑な問題が生じます。

HSBC口座から資金を引き出すためには、親族が国際弁護士に依頼したり、実際に海外に渡航して手続きを行わなければならず、時間とコスト、労力が大幅にかかってしまうことになります。

海外口座保有者の認知症リスク対策のポイント

認知症は誰でも発症してしまうリスクがありますので早いうちに対策しておきましょう。

海外資産の管理会社や銀行の連絡先、パスワード情報などを信頼できる親族等に予めまとめて伝えておく

本人が認知症になったり万が一のことがあったりすると、大切な海外資産の存在すら気づかれず忘れ去られることがあります。そうならないために、まずは海外資産の存在を家族や信頼できる人に伝えましょう。

○○までに海外資産は全て撤退すると決めて行動する

認知症は本人が気づかないうちに進行することがあります。自分は大丈夫だと過信せず、あらかじめ決めた時期に対策を行うことが重要です。認知症リスクを意識して早い段階で対策を立てましょう。

共同名義口座で管理する

HSBC口座には共同名義口座という口座が存在します。

共同名義口座はその名の通り、2人で1つの口座を管理することができます。管理方法として、2人のサインがないと手続きできないようにする方法と1人のサインで手続きできるようにする方法ががあります。

後者を選択することにより、口座保有者の2人の内、1人が認知症になってももう一方の名義人が手続きを行うことができます。

共同名義の注意点

  1. どちらか一方の意思決定により引き出しが可能となりますので必ず信頼できる方を共同名義人として設定しましょう。
  2. 日本居住者であれば贈与税、相続税などの対象となります。どちらがどれだけの資産を預けているかなど資金源を明確に管理しましょう。(分からなくならないように一方の名義人のみの資産を預け入れすることを推奨いたします)
  3. 日本居住者の口座開設は大変厳しくなってきております。口座開設しやすいタイミングを狙って口座開設しましょう。

いかがでしたでしょうか?認知症対策は海外口座保有者だけでなく、日本の資産も同様のことが言えます。ただし、海外資産では言語や法制度の違い、前例が少ないことなど、さまざまな障壁が存在するため、遺された家族は大きな困難に直面することがあります。特に65歳以上になられた方は認知症リスクを早めに意識して資産管理場所や方法を見直しましょう。

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